「N501Y」と呼ばれる突然変異は、ウイルスが細胞に侵入する際の結合に重要なスパイクたんぱく質の一部が変化したもので、これが細胞の受容体によりぴったりとはまるようになった変異だと考えられている。欧州疾病管理予防センター(ECDC)の初期分析によると、この変異株は1人の陽性患者から何人に感染するかを示す再生産数(R)の値を0.4押し上げ、感染力を最大70%も増加させると報告されている。
また、南アフリカでもN501Yの進化を遂げた変異種が急速に感染を拡大しつつある。英国で発見されたものと類似していても、別々に生じた変異種であることがわかっている。同じ突然変異が独立して複数回あらわれた事実は、その変異がウイルスにとって有益であることを示唆している。