グンタイアリの進路上に亀裂や崖があった場合、亀裂に遭遇した群れの先頭付近では行進スピードが遅くなります。しかし、後ろから歩いてくるアリたちの行進スピードは緩くならないため、それまでと同じスピードで行進し続け、先に進めず先頭で止まっているアリたちの背中に乗り上げます。この瞬間、グンタイアリにインプットされている2つのアルゴリズムが働きます。
まず1つ目は、「背中に乗られたグンタイアリは動きを止める」というアルゴリズム。背中に他のアリが乗った時点で下のグンタイアリは動きを止め、橋の一部を形成します。上に乗ったアリは下のアリの上を歩いて行きますが、すぐに先へ進めなくなります。しかし群れの後ろからは次のアリが続々とやってきて、前方の先に進めないアリの上に乗ってくるので、上に乗られたアリはアルゴリズムに従ってフリーズ。これを繰り返すことでほんの少しずつ崖に橋が伸びていき、やがて反対側へ到達するというわけです。