自己認識をめぐる2つの大きなカテゴリーが一貫して浮かび上がった。

 1つ目を「内面的自己認識」と名付けた。これは、自分の価値観、情熱、願望、環境への適合、反応(思考、感情、態度、強み、弱みなど)、他者への影響力について、自身がいかに明確にとらえているかを表す。内面的自己認識は、仕事や人間関係への満足度、自己および社会的コントロール、幸福に相関する。不安、ストレス、憂うつとは負の関係にある。

 2つ目のカテゴリーは、「外面的自己認識」だ。先に挙げた諸要素について、他者が自分をどのように見ているかに関する理解である。我々の研究によれば、自分が他者にどう見られているかがわかっている人は、共感力と、他者の視点に立つ能力に長けている。リーダーの自己認識と、リーダーに対する部下の認識が近いほど両者の関係は良好で、部下はリーダーに満足を感じ、リーダーを有能視する傾向にある。

更新情報知らせます はい 不要