今でもすでに25カ国前後の国で人口は減り始めている。人口減少国の数は2050年までに35カ国を超えるだろう。世界で最も裕福な国の一部は、今では毎年人口をそぎ落としている。日本、韓国、スペイン、イタリア、そして東欧の多くの国々がそうだ。イタリアの保健大臣ベアトリーチェ・ロレンツィンは2015年、「我々の国は死にゆく国です」と憂いたものだ。

中国はあと数年で人口減少に転じる。今世紀中頃までにはブラジルとインドネシアも続く。もうすぐ人口が世界最大となる予定のインドでさえ、あと30年ほどで人口の伸びは横ばいとなり、その後は減少に転じる。サハラ以南のアフリカ諸国や中東の一部の国々では、今でも出生率が極めて高い水準にある。だがそうした国々でも、若い女性への教育が普及し、避妊や産児制限が広がると、事態は変わり始める。おそらくアフリカの野放図な出産ブームは、国連の人口統計学者が考えているよりはるかに早く終わりを迎えるだろう。

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