ある街のヨーグルト・ショップが、通常の購入を6回すると1回分のヨーグルトが無料になる特典が得られるポイントカードを常連客に発行した。ただし、すべてのポイントカードが同じわけではなかった。特典を受ける条件として、ポイントカードの半数では、6つの異なるフレーバーのヨーグルトを任意の順番で購入することが求められた。また残りの半数では、6つの異なるフレーバーを店に指定された順番で購入する必要があった。具体的には、顧客はバナナ、リンゴ、ストロベリー、オレンジ、マンゴー、そしてグレープの順番で購入しなければならなかった。
柔軟なスキームを提示された顧客は、所定の順番で購入しなければならないと告げられた人たちよりも、このプログラムに参加する確率が約2.5倍と、著しく高かった。だが、課題の達成については、逆の結果であった。すなわち、極めて厳格な順番で購入しなければならないポイントカードを付与された顧客のほうが、目標を達成する確率が75%以上と、はるかに高かったのである。