藤井六段の偉業に棋士の中でも特に若手棋士は大きな衝撃を受けている。会場でその瞬間に立ち会った高見泰地六段(24)もその一人だ。今期からタイトル戦となった叡王戦で決勝7番勝負に進出した若手の俊英だ。
「ボクは若手といっても、藤井さんは9歳年下。それであんな勝ち方をされると、正直悔しい気持ちがあります。ボクなんかは(朝日杯決勝トーナメントで)羽生さんが前にいるだけで、緊張して負けてしまった。それが、競る前に勝ってしまう…あんな勝ち方ができるのは本当にスゴイ。しかもまだ底が見えない。ものすごい危機感があります」とこわばった表情で語った。