健康への影響についての恐ろしい警告も、喫煙の習慣を「カッコ悪い」と大人たちが表現することも、彼らの心には響かなかったのだ。サミットでは、死亡した熟年層の顧客(死因の多くは肺がん)の穴埋めとして、タバコ会社の幹部が特に10代をターゲットとしていることを示す文書が公開された。10代の参加者たちは怒りに突き動かされ、新しいアプローチについてアイデアを出し合った。
そして彼らは、SWAT(10代の喫煙に反対する学生の会)というグループを結成し、電車での講演ツアーやワークショップの開催、Tシャツ販売といった訴求力のある活動を行って、各地のコミュニティにメッセージを届けた。その結果、大手タバコ会社のロビー活動による卑劣な反撃にもかかわらず、フロリダ州での10代の喫煙率は1998~2007年のあいだに半減した。