「北方アジア人は凍った肉を食べたし、獣の皮で服を作るために噛んで皮をなめしたりもしていました。そもそも、人類がシベリアで暮らせるようになったのは、約3万5000年前に縫い針が発明されて気密性が高い衣服が作れるようになったからです。その技術を持ってシベリアに移り住んだ人々が、獲物を獲り過ぎてしまったなどの理由で約6000年前に南下を始めたのです」
彼らは約1万年前に長江流域で始まったとされる稲作文化を吸収し、約2800年前に日本列島に渡った。そして、九州北部や本州西部に築いたのが弥生文化なのである。