ピザに含まれる糖は、230~320℃になると「キャラメル化」と呼ばれる酸化反応を起こします。糖はピザの生地やタマネギ、トマト、ソースにも含まれていて、なんともいえない香ばしさと茶色い生地の焼き色はこのキャラメル化によって引き起こされます。
そして、ピザにトッピングされた肉やチーズも、かまどで熱が加えられることによって香ばしく焼き上がりますが、この香ばしさは「メイラード反応」と呼ばれる化学現象によるもの。タンパク質と糖が熱によって反応し、メラノイジンと呼ばれる褐色物質が生み出され、そこにタンパク質を構成するアミノ酸を加熱した香りが合わさると、独特の香ばしさを生むという化学反応です。焦げ目のついたチーズや焼けてサクサクになったペパロニは、このメイラード反応が起きている証拠です。