「ニワトリとタマゴ」問題を解決していく上でも重要なのが「③価格設定」であり、これはビジネスを可動させ続けるためのベースとなる費用を、複数のサイド=顧客グループのうち、どのグループに「主に負担」させるのか、という問題でもある。総じて、この負担方法は複数のグループの間で非対称なものとなり、あるグループが費用のほとんどを負担──「マネーサイド」と呼ばれる──する傍ら、あるグループは費用のほとんどを免除──「助成サイド」と呼ばれる──される。
助成サイドが「無料」となるのがいわゆる「フリー戦略」、ある程度の利用までは無料、それ以上は有料というのが「フリーミアム戦略」となる。面白いことに、価格は顧客グループのコミットメント(関与)の程度を決めるシグナルにもなることだ。人は少額でもお金を支払うことで逆にその利用に執着するものだ。