将棋やチェス、オセロなどのゲームは、相手がこれまでに指した手はすべてわかっており、双方の着手以外に勝敗に影響を与える要素が入り込むことはない。

 こうしたゲームは「二人零和有限確定完全情報ゲーム」と呼ばれ、双方が最善の手を続けていけば、(1)先手が必ず勝つ(2)後手が必ず勝つ(3)引き分け――のいずれかの結論が存在することが数学で証明されている。

 例えば、3×3の升目に「○」と「×」を交互に入れていき、一列に並べば勝ちとなるゲーム(三目並べ)は、1手目に「○」が中央を取った場合、2手目に「×」が4隅のうちのいずれかを取れば、引き分けに持ち込める。「○」が1手目にどこを取ろうと、「×」が最善手を続ければ、必ず引き分けになることがわかっているので、結論は(3)の引き分けである。

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