第二次世界大戦後の日本は危機的状況に陥っていました。使える工場やインフラはなく、イノベーションを起こす以外には何も残されていませんでした。大企業で働く人がイノベーションへと傾くときは、たいてい経営層の交代や危機的状況が起こっています。そしてその両方が起こっていることが多い。このような状況だからこそ、既存の企業のなかで桁外れのリスクを負うことができるのです。ですが、利益が出ていて、すべてうまくいっていて、みんなが一生懸命働いて、まあまあ幸せである状況では、「なぜリスクを負うのか」と立ち止まってしまうでしょう。それが現在の日本です。