今の時代の読者は、大抵が高い教育を受けているが、ニューヨークやサンフランシスコでは食事に30ドルという大金を使い、家賃には何千ドルも払っているため、本に割ける数ドルがない。10ドルなんて論外だ。ニューヨークタイムズの月間購読料は、今ではマンハッタンで飲むカクテル1杯分程度に過ぎない。
私の友人の中に、購読料を払っている人はほとんどいない。インターネット利用者も、大部分が購読料を払わない。人々は、1日のうちの何時間も費やして、愚にもつかないものを読んで喜んでいるため、読み物の質を高めるための最小限の出資さえ拒んでいるのだ。