最初の段階でグーグルは、検索エンジンやアプリへのアクセスをコントロールする企業、つまりデヴァイスメーカーやブラウザーメーカー、通信キャリアと契約する。ここでアップルの事例を挙げよう。

IDCによるとアップルは全世界のスマートフォンの約15パーセントのシェアを保有しており、米国の携帯電話市場の大部分を占めている。この端末において標準の検索エンジンにしてもらうために、グーグルは毎年80億ドル(約8,400億円)から120億ドル(1兆2,500億円)とも推定される金額を支払っている。訴状によると、これはアップルの純利益の約15~20パーセントにも相当する。

なお、グーグルのOS「Android」を採用したデヴァイスは世界市場の大部分を占めるが、これらのデヴァイスにおいてグーグルは“アメ”と“ムチ”の両方を用いている。Androidを採用したいメーカーは、標準のホーム画面にGoogleアプリを最初からインストールしておき、「Google 検索」を標準化しておかなければならない。Androidはアップル以外の端末メーカーが利用できる事実上唯一のOSなので、ここにはほとんど選択の余地がない。

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