18万個の製品を収蔵する倉庫を有し、1日に2万製品を発送する、ある婦人用アパレル企業のデータを9ヵ月にわたって分析したところ、経験を積んだピッカーたちは、そうでない人たちと比べ、ずっと効率的に目当ての商品を探し出すことがわかった。歩く距離を短縮するのでなく、異なる品物がぎっしりと詰め込まれた置き場に熟練ピッカーを送り込むことにより、最大で10%生産性を高めることができると推定される。すなわち、比較的スキルの不要な、こうした業務であっても、経験が大きく物を言うことから、小売企業では賃金を上げたり労働条件を改善したりして、離職率を引き下げる努力をすべきだろう。