周りの人の声を聞くために、音楽が流れていないときでさえ「アンビエントサウンドモード(外音取り込み機能)」をオンにしなければならなかった。
要するに、これは21世紀の強力な“耳栓”なのだ。イヤフォンを着けて音楽を流すと、全世界が消えたような感覚になる。髪の毛でイヤフォンが隠れてしまうので、家の周りをぶらついているときに話しかけられても、その前を通り過ぎて言っていることすべてを聞き逃してしまうことがよくあった。
どのノイズキャンセリングヘッドフォンでもある程度そうなのだが、空調設備やジェットエンジンのような低い低周波音は、まだ漏れ聞こえてくる。しかし、このイヤフォンでは、こうした音の音量が大幅に小さくなり、音楽やポッドキャストが再生されている際にはささやく程度になる。