過去にタイトルを獲得した棋士は45人いるが、三冠は棋史において10人しかいない特別な領域になる。
「2つ3つとなると、スケジュール的にもキツくなってきます。だから、トップグループの30人くらいに対して、毎回いっぱいいっぱいの研究をせずとも、普通に指して勝てるくらいの力関係にならないと難しいです。自分も20代後半に二冠、三冠となる中で意識したことは羽生(善治九段)さんと互角で戦えるかどうかでした。羽生さんと互角に戦えれば、他の人には7割くらいの勝率を残せる。そうなるとタイトル戦でも有利になってくる、という基準になっていました」