第3者による投稿コンテントから生じた訴訟で同じく責任を問われたコンピュサーブが、1991年の判決で無罪にされていたことだ。理由は、コンピュサーブの場合、「パブリッシャー(公表者)」ではなく「ディストリビューター(頒布者)」として扱われたからだった。書店や図書館のように、本を流通させるだけの存在と同等とみなされた。ディストリビューター(頒布者)はパブリッシャー(公表者)と違い、コンテントの中身の創作や編集に関わることがないため、原則的にはコンテントの内容から発した係争に対する責任を負わない。コンピュサーブは、電子フォーラムの運営についてはノータッチだった。いわば電子の会議場の提供者に過ぎず、要するに、モデレートしてなかったのである。