人類学者のジェームズ・C.スコットが提唱する「アナキズム柔軟体操」を紹介する。
「彼は例えば『信号無視をする』ことを提案しています。まったく車が来ないことがわかっているのにルールだから信号を守る。そんなに従順であるならば、いざ本当に不条理なルールを押し付けたれたときに破れるのか? いざというときのための準備体操が必要だというわけです。ただし、単に破ればいいわけじゃない。車が来るか来ないか判断がつかないような子どもが近くにいたら破らないほうがいいとも言います。ルールを生き物のように考え、柔軟に付き合うんです」