運動がうつ病や不安を和らげるのは、身の回りの脅威を認識する脳の領域の調子を整えるからではないかと推測しています。例えば、感情の処理に関係している扁桃体などの部位には脅威が身に迫るとアドレナリンやコルチゾールといったホルモンを分泌して、身を守るための戦うか逃げるか反応を起こす役割があります。
戦うか逃げるか反応で肉体が緊張状態になると、いつでも脅威に対処できるように呼吸数や血流量が増加し、筋肉が硬直します。運動をすると、この戦うか逃げるか反応でこわばった筋肉がほぐれて体がリラックスし、気分がまぎれる効果が得られるそうです。