「巡回セールスマン問題」やろか。これは、「セールスマンがいくつかの都市を回ってセールスしなければならないとき、いちばん効率的な訪問順を求めなさい。」ちゅうやつや。コンピュータで簡単に検索できそうやろ?
都市が2つなら、訪問順はA→BとB→Aの2通り。この2通りのうち、効率的なほうを選べばええ。都市が3 つなら、順番はA→B→C、A→C→B、B→A→C、B→C→A、C→A→B、C→B→Aの6通り。この6通りを調べて、いちばん効率的なのを選べばいいだけや。簡単そうやろ?
ところが、都市数が増えると、考えるべき訪問順が爆発的に増えてしまう。30都市になると、パターン数は30階乗! およそ2.6×10 32 通りや。これがどれくらいの数かというと、1秒間に1000億回計算しても2.6×10 21 秒かかる。年に直すと84兆年やで! 宇宙ができてからまだ138億年しか経っとらんから、宇宙の歴史を6000回繰り返す必要がある!