インドネシアで設立された食品流通大手トララム・グループは、自社の看板商品である即席麺インドミーを引っ提げナイジェリア市場に参入したものの、当初はナイジェリア市民の支持を得るのに苦労した。ナイジェリアの消費者の多くは、麺を食べたこともなければ見たこともなかったため、アジアで大人気の商品を新しい市場にうまく広められずにいたのである。

 しかし、トララムはほどなく、麺に対する既存需要がないのだから新しいアプローチが必要なのだと気づいた。そこでインドミーの価格の安さや栄養価の高さを売り込むことに注力し、低所得層で健康的な食生活に関心のある顧客の心を捉えたのだ。スタートこそ苦戦したものの、インドミーはいまやナイジェリアでよく知られる存在となり、同国の即席麺市場の70%以上を占めるようになった。

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