マイクロソフトは2008年にYahoo!を450億ドルで買収しようとして失敗に終わりました。仮にこれが成功していれば、この買収は現在までマイクロソフトの創業以降で最大の買収になっていました。

Yahoo!を買収するには、マイクロソフトは自社の時価総額の5分の1を支払わなければなりませんでした。しかし、いまのマイクロソフトの時価総額は2兆2,500億ドル(約260兆円)にまで膨れ上がっています。アクティヴィジョン・ブリザードの買収額は、その3%にも満たないのです。サティア・ナデラにとっては小銭感覚でしょう。

その“小銭”によってマイクロソフトは、反競争的な恵みを享受することになります。マイクロソフトは、ふたつあるハイエンドな家庭用ゲーム機メーカーのひとつなのです。このため、アクティヴィジョン・ブリザードのゲームを「Xbox」以外ではプレイできないようにしてしまう可能性があります。この買収が発表されたことで、ソニーの時価総額が20億ドル(約2,280億円)も下がりましたが、そうなって当然でしょう。

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