あがりという現象は、生理的には、身体が危険から身を守るモードに入り、コルチゾールやアドレナリンなどを含むストレス関連ホルモンが分泌された状態を意味する。それによって呼吸と心拍が上がり、瞳孔が開き、場合によっては汗をかく。

 人は脅威を感じるとワーキングメモリーが低下する。つまり、新しい情報を理解して行動することが難しくなり、ネガティブな感情体験を思い出し追体験しやすくなり、自然にできるはずの行動を意識し、考えすぎるようになる。

 あがりによって、その瞬間のパフォーマンスが低下するだけでなく、自信喪失、恥、罪悪感、恐怖の悪循環が起こるため、あがりを繰り返す可能性が高くなり、リスクを取ろうという気持ちに制限がかかる。

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