3000円前後の価格設定で「低価格でかわいい商品」として人気を博してきましたが、苦肉の策で商品を10~15%値上げしたのです。結果的にこの値上げが失敗でした。
当時、うちには約65万人のお客様がいました。その中でも年間5000円以上お買い上げいただいている25万人を「コア客」と定義していました。残りの40万人はいわゆる浮動客です。値上げによってこの40万人の浮動客がごそっと消え、大きく売り上げを落としてしまったのです。
本来、顧客というのは浮動客で成り立っているのに、その大切さを見誤っていました。社内では「値上げでコアなお客様の客単価が伸びているので大丈夫」という認識でしたが、そうではなかった。 40万人の浮動客による500円や1000円ぐらいの売り上げの積み重ねが大きかったわけです。