――「豊かな人生は?」との問いに羽生九段は「後悔がたくさんあること」と回答されました。勝負における勝ち負け、内容における後悔ということは想像できるのですが、後悔は少ないに越したことはないのでは?と考えてしまいます。

羽生 物事をやっていく中で、失敗したり上手くいかなかったりすることがあると思うんですけど、そういうことがないとなかなか大きく前に進めないという面もありますよね。リスクを持って何かをするとか挑戦するというところに、必ず後悔というものが“付き物”としてあるんじゃないかなと思っています。

 どっちが良いかわからないみたいな場面ってありますよね。それって、どっちを選んでも絶対後悔するんですよ。選ばなかった道の方が良かったという後悔って絶対あると思うんですけど、そういう分岐の場面をたくさん迎えているって、すごく充実している証拠なのかな、という意味です。

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