「『想い出がいっぱい』の素晴らしいメロディーは鈴木キサブローさんの曲で、作詞は阿木燿子さん。僕らはシンガーソングライターでしたから、自分たちが作った曲で勝負したかったのに、『ウレセンじゃない』と勝負させてもらえなかった。実力がなかったと言われればそれまでですが、当時はヒットしても自信喪失していました。
もちろん、『想い出がいっぱい』がいい曲だとは思っていました。最初にキサブローさんのロックっぽい歌声でデモテープができてきたときはイメージがわかず、阿木さんの歌詞が載って爽やかに仕上がったときは『すごい、これがプロか』と驚いて、あれよあれよとヒットして……当時のほとんどの歌番組に出演しプロの世界を見せてもらえた。僕にとっては、青春を豊かにしてくれた名曲です」