編集者がなぜ必要かというと「読者と作家の間ですれ違いが起きるから」なんだよね。

 たとえば読者が「こういうものを見たいんだけど、これじゃあ絵もヘタだし話も分かりにくい」と思う。一方で、作家は「僕が描きたいものはコレで、読者にすり寄ると自分のテイストが薄くなる」と思う。読者が読みたいものと、作家が描きたいものがすれ違うわけだよね。

 ここを上手くつないでマッチングさせてあげるのが編集者の大きな役割のひとつで、これがすごく大事だと思う。編集者は読者のことをよく知っているし、作家のこともよく知っているから、すれ違いをうまくマッチングさせるのにいちばん向いているとも言える。

 このマッチングが上手くいけば、たくさんの人に読んでもらえることになって、作家も自分の作品をたくさんの人に伝えることができるようになる。

 よく僕は例えとして「カルピスの原液はそのままじゃ飲めないけど、薄めたり炭酸で割ったりすればたくさん飲めるようになる」って言うんだけど。僕は、この作業をやるのが編集者の仕事だと思うんだよね。

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