天下一武道会のことですね。あれは経緯があるんですよ。
『ドラゴンボール』は最初の頃、あまりに人気が弱くて、打ち切り寸前の状態になってしまったの。で、どこに問題があるのかを徹底的にチェックしたら、悟空のキャラが立っていないのが原因だと分かったんだね。
そこで、もう既に出ていた亀仙人だけ残して、全てのキャラクターを一度鳥山さんに捨ててもらった。それで、悟空と対照的なキャラとしてクリリンというのを引っ張りだして、3人で修行をさせるところからやり直したの。
それで分かったのは、悟空が「ただ強くなりたい」というキャラだということね。そこで、次にそのキャラを引き立てるために持ちだしたのが、「天下一武道会」だったの。しかも鳥山さんは、修行後すぐにその展開に持ち込んできたんだよね。