ジェフ・ベゾスは、アマゾン・ドットコムの初期の資金調達で、期待値の論理を使っている。自分のオンライン小売りビジネスには大きな利益を生む可能性があると考えていたが、同時に大きなリスクも認識していた。彼は、初期の投資家たちに、70%の確率で事業が失敗し、投資が無駄になると警告した。だが、30%の成功確率に付随する潜在的報酬は、70%の失敗確率を凌駕すると主張した。

 実際、1997年の株式公開時にアマゾン・ドットコムに投資した1ドルは、現在1840ドルの価値がある。IPO当時、失敗する確率が70%で、1ドルの投資で1840ドルのリターンが得られる確率が30%だったとすると、1ドルの投資の期待値は552ドル(1840ドル × 30%)という計算になる。この期待値ならば、有効な投資だろう。

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