彼は16歳のとき、ボルテと恋に落ちます。そのボルテは、彼の一家が一族から追放されている身の上であることを承知で、ともに暮らすようになりました。ただチンギス・ハンの父親は、メルキト族の戦士の妻を拉致して自分の妻としています。この女性がチンギス・ハンの母親になったという経緯がありました。その復讐のため、メルキト族がボルテを拉致したのです。
チンギス・ハンは許嫁を救うために、戦うしかありませんでした。それで同盟相手を探し求め、それが新たに敵を作ることにつながります。彼自身は身籠った妻を救い出したら、以前の平和な暮らしに戻るつもりだったのですが、自分が生まれるずっと前から続いてきた戦いの連鎖に巻き込まれていったのです。