エメラルドゴキブリバチ(Ampulex compressa)は、ゴキブリに毒液を注入して、意のままに操ることができる寄生バチだ。
まずはゴキブリの胸部を刺し、毒により前肢を約5分間麻痺させる。その間に、次にゴキブリの脳を刺す。するとゴキブリは30分ほど活発に身づくろいをしたあとに、自分の意思では動けない「寡動」という状態になる。
「麻痺しているわけではないのです」「ハチに誘導されれば歩くことができます」
ハチは、ゴキブリの触角を引っ張って自分の巣穴まで歩かせ、ゴキブリの体内に卵を産み付ける。
その7~10日後、ゴキブリの体内を食べ尽くて幼虫が外に出てくる。