研究によると、「支援する」よう求めるのではなく、「支援者になる」よう促すと、人々が提供する支援は3割近く増えるという。選挙で「投票しよう」ではなく、「投票者になろう」と呼びかけると、投票率が15%上昇したという研究もある。
「支援する」「投票する」といった行動を、「支援者」「投票者」であるというようなアイデンティティの形に変換して表現すると、人々が行動を起こす確率を高めることができる。なぜなら、人はその行動を取ることで、好ましいアイデンティティを獲得するチャンスを得られると考えるためだ。
人は誰でも、自分のことを肯定的にとらえたい。知的で、有能で、人の役に立ち、成果を上げることのできる人物だと思いたいのだ。