1066年のクリスマスの日、ウェストミンスター寺院でイングランド国王ウィリアム1世として即位した。イングランドでのアングロ・サクソンの歴史はこうして幕を閉じ、ノルマン人による完全な支配が始まった。

イングランドの貴族はノルマン人の貴族に取って代わられ、イングランド貴族にはわずか5%の富しか残されなかった。今でも英国では、ノルマン人を祖先に持つ地主が多い。

要職に任命されたのはほぼすべてフランス語を話すノルマン人だった。その結果英語が公用語でなくなり、14世紀のエドワード3世の時代になるまで表舞台ではほんど使われなくなった。

法廷で再び英語が使われるようになったのは、17世紀に入ってからだった。この間に公用語とされたフランス語とラテン語が英語に大量に流入し、今も「judge(裁判官)」「jury(陪審)」「evidence(証拠)」などといった単語にその名残を留めている。

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