七条通との交差点は「烏丸七条」、五条通は「烏丸五条」だ。ところが四条通では「四条烏丸」と逆になる。さらに北に進むと御池通との交差点は再び「烏丸御池」と南北が先。南北が先の場合が多いものの、京都駅より南には「九条烏丸」「十条烏丸」があり、東西が先にくる交差点名も少なくない。
「もとは横(東西)の通りを先に示していました」
794年に開かれた平安京は中国・唐の長安にならい「条坊制」を取り入れた。都を縦横の大路で区切り、東西の区画を「条」、南北は「坊」と呼んで地所の表記とした。公文書の順序は「条」が先だ。
京都市営バスと京都バス(京都市)の停留所は「大宮五条」と南北が先にくるが、JRバスは逆に東西が先の「五条大宮」になっている。
「道幅の広い通りを優先しているのではないでしょうか」
かつての大宮通は市電が通る主要道で、市電駅も「大宮五条」だった。しかし、五条通は戦後に拡幅され、市内でも有数の幹線道路になった。