山を削り、ニュータウンを築き、その土砂で人工島を造成。

人工島の完成を記念し、1981(昭和56)年に「神戸ポートアイランド博覧会」が開催され、1610万人が来場。60億円を超える黒字を確保している。

「株式会社神戸市」

と称され、都市経営の優等生として評価された。

しかしながら、その絶頂期は長続きしなかった。

この「神戸方式」と呼ばれたビジネスモデルは、事業資金をスイスフラン債やマルク債などの地方外国債を発行して調達する方式だ。

資金を基に造成地を整備し、それを売却して償還するもので、つまり土地が売れなければたちまち破綻するのである。

震災前の1994(平成6)年には既に予算の財源不足額が

「568億円」

に達していた。

震災がこの状況にさらなる打撃を与えた。

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