質は下がったとしても友人やパートナーの隣で体験することを選ぶのか、それとも同伴者と遠く離れても質の高いサービスを選ぶのか。
たとえば、コンサートでステージから遠いが、隣り合った2席を選ぶべきか、隣り合わせでない最前列の2席を選ぶべきか。遊園地の乗り物には、すぐに乗り込めるために家族が分かれて乗るべきか、それとも家族全員一緒に乗るために長い時間待つべきか。
研究から、消費者は活動の際に同伴者と物理的に近くにいたいがために、より質の低いサービスを選択する傾向があると示された。
人は、交流の機会がほとんどない状況(ヨガのクラスなど)でも、のちに一体感を得る時間が豊富にあるとわかっている時(長い休暇を一緒に過ごすために飛行機で移動中)でも、さらにはそのサービスは一人向けだと企業側が伝えていても、同伴者と物理的に近くにいることを優先し、質の低いサービスを選ぶのである。
消費者は一体感を重視する。大切な人と物理的に隣り合うことができるという理由で、あまり楽しくない体験を選んだり、質の高い体験を諦めたりもする。