視床は脳の辺縁系にある部位で、すべての知覚を統合し、私たちの身の回りで起きていることを結論づける。
そこから、感覚は扁桃体と前頭葉という2つの方向に伝えられ、私たちの認識に達する。
扁桃体を煙感知機だと考えてみよう。24時間365日稼働して、入ってくる情報が私たちの生存と幸福に関連しているかどうかを常に検知する。
迅速かつ自動的に作動し、潜在的な大惨事を常にチェックしているのだ。
扁桃体が脅威──威嚇的に見える上司や、他の車と衝突する可能性など──を感じると、脳幹にメッセージを送り、ストレスホルモンを分泌させ、全身反応を準備させる。
私たちがある出来事について理性的な思考をする前に、私たちの身体は潜在的な大惨事を軽減するための準備をしているのだ。
過去のトラウマ的な出来事は、差し迫った脅威を正確に評価する能力をゆがめかねない。危険を察知して身体の反応を整えるように設計された脳は、自分を守るように構築された優秀なシステムである。
「しかし、過去にトラウマを負ったり有害な経験をしたりすると、海馬が8~12%縮小することが知られており、これは過去と現在の経験を区別する能力に悪影響を及ぼすだろう」
「したがって、破局的思考を止めようと抗うよりも、あなたが頻繁に脅威を感じながら生きるように導いているかもしれない未解決のストーリーを理解することに努めよう」