研究では、確率的な情報をもとに決断や判断を下す際、意外にも、大人より子どもの方が合理的かつ正確であることが明らかになった。

実験ゲームでは、自分が選んだライトが点灯したら、賞品をもらうことができる。

被験者に知らされていないことがあった。各ライトの点灯する確率が決まっているのだ。左側のライトは点灯する確率が75%、真ん中のライトは25%、右側のライトは0%でまったく点灯しないことになっていた。被験者は、点灯確率が最も高いライトを選ぶべきということになる。この場合なら、最も頻繁に点灯する左側のライトを、確実に選ぶべきということになる。

大人がそれぞれのボタンを押す割合は、点灯確率の高低に比例していた。つまり、左側のライトは75%の割合で、真ん中のライトは25%の割合で選んで、ボタンを押していたのだ。その結果、何度か予測を誤ることがあった。それに対して、子どもの被験者(3歳から5歳)は、点灯確率が最も高い左側のライトを常に選んでボタンを押すことが多かった。

これは「確率の最大化」と呼ばれ、ゲームに勝つ確率を実際に高めるやり方だ。子どもがこのやり方を取り入れるのは、自分の作業記憶が限られているためだ。すべての成果を追跡するより、最も頻度の高い成果を追跡するほうが簡単だからだ。

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