バーチャル・プロダクションとは、VFXが絡むショットでよく使用される「グリーンスクリーンをバックに俳優やプロップを撮影する」のではなく、グリーンスクリーンの代わりに巨大なLEDウォールを背景に置き、「LEDウォールに映像を表示し、撮影時に一緒に撮影してしまう」という大胆かつ強引な技法である。
バーチャル・プロダクションの技法としての利点はいくつか挙げられるが、「最大の利点」はLED映像からの照り返しで俳優に色が反射するため、LED映像に合った照明効果が得られる点にあるようだ。これにより、単にグリーンスクリーンで撮影し、後から背景を合成する伝統的な手法に比べると、背景と俳優の馴染みが良く、仕上がり具合がより自然になる。