最初のテストでは、ふたつの姿勢で置いたムーヴメントを15,000ガウスの高磁場環境に晒す。機能が正常に働くかどうか、マイクを使って確認するためだ。しかし、そもそも人間が15,000ガウスもの磁気にさらされるのは、MRI検査を受けるときくらいしかない。それよりはるかに低い冷蔵庫用マグネットやiPadの磁気でも止まる可能性があるのが、時計である。
最悪の状況に備え、15,000ガウスを耐磁性テストの基準とすることで、実生活でも快適に使えるようにした。オメガの時計は、15,000ガウスよりも高い磁気にも実は耐えられる。だが、それほどの磁気に人間が晒されながら、時計を腕にはめている状況は想定されないだろう。