ゼブラフィッシュは、人間と同様に感情をつくる遺伝子を持つ。このうち不安を抑制するホルモン「神経ペプチドY(NPY)」の遺伝子を傷付けて機能しないようにしたところ、慢性的に弱いストレスを抱えることが分かった。
ゼブラフィッシュは通常、鏡に姿を写すと、仲間と思い込んで近づくが、実験では接近回数が半分に減り、距離を取る行動を見せた。セ氏10度の水に2秒漬けるストレスを与えてから28度の常温水槽に戻す実験では、体がすくんで動けなくなり、端ばかり泳ぐといった不安行動を示した。過剰反応して死ぬ個体もあったという。