「選挙方法が信用できない」と言い続けることは、本当に選挙結果が芳しくなかったときの一種の保険である。そう言い続けることで、接戦州での投票結果が僅差も僅差、たとえば100票差、というような事態が生じれば、再集計の要望をきっかけに延々とゴネ続けることができる。「だから俺は言ったんだ、絶対不正は起こると!」と叫べばよい。そうすることで、逆にバイデンがトランプに僅差で負けた州では、同じように民主党も再集計を要請する。そうして、いつまでも勝者が決まらない泥仕合が始まる。実際、2000年の「ブッシュvsゴア」がまさにそれだった。いつまでもどちらが大統領に選ばれたのか、見通しが立たないのは、アメリカ国内だけでなく、諸外国との関係にも影響を与える。そのような理由で、判断は最高裁に持ち込まれ、結局、再集計の停止を命じ、ブッシュの勝利を確定させた。

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