課題陽性ネットワークである分析的回路(analytic network: AN)と、デフォルトモード・ネットワークである感情的回路(empathic network: EN)という、人間の脳の2つの重要な神経回路について説明している。
ANは、物事や出来事を理解するのを助ける。私たちが問題を解くときや、意思決定を下すときに使うのはANだ。これは抽象的思考、すなわち分析的思考(財務分析やデータ分析)をするときに助けてくれる。一方、ENは、私たちが環境を見回して、新しいアイデアや人に心を開くことを可能にしてくれる。
だが、真に興味深いのは、この2つの神経回路が互いを抑圧しており、どちらかが活性化されると、もう一方の機能が停止することだろう。
これら2つの回路は「理性の両極」だと言う。どちらも認識活動を伴い、どちらも速い思考と遅い思考を伴い、どちらも論理的思考を伴う。だが、ANの思考は、より情報と分析に関するもので、ENの思考は人間や質的観察に関するものだ。