京都の学生街の数店舗で導入しました。一方で、「券売機に行列ができるとチャンスロスが出る」という懸念もありました。吉野家では、ピークタイムには1時間100人、忙しい店で200人の客数になりますから。
そこで、「券売機に並ばれると客数が落ちるか」という実験をしたことがあります。大きな声で言えませんが、客数はあまり減らなかったのです。また、労働時間数を削減できるほどにも至りませんでした。
最後には券売機の実験チームにとって、券売機の導入に対して「ノー」という理由はなくなってしまった。私は忘れていたのですが、河村(泰貴社長)はよく覚えていて、「券売機を導入するのなら、次の社長の時代からにしてくれ。俺の時代は根拠はないが導入しない」ということを私は言っていたという。