触れたいという願望(気持ち悪い言い方をすれば「肌への渇望」)が御しがたくなると、当事者は何とかして実際に会おうとする。その過程で、人はパートナーを潜在的な脅威、つまり、意図は良くても自分を危険にさらす可能性のある肉体の持ち主とみなす。その際、個人を肉体と切り離して見るようになる。肉体は、交渉する必要のある法的責任を保持する独立した存在となる。パンデミックの期間が長くなると、このような恐怖が無意識の嫌悪感と化し、もっと禁欲的な時代に存在していた、肉体に対する嫌悪感がよみがえってくる。

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