イタリアのシチリア島南部の海岸にあるスカラ・デイ・トゥルキの崖に守られるように建つある豪邸を写した画像のシリーズがInstagramに現れた。
その建物はクリーム色のアドベ煉瓦でつくられているようで、覆いのない丸窓とドアは凪いだアクアマリンの海を見晴らしている。ゲルト・ランゲがデザインしたボフィンガーの椅子やル・コルビュジェの家具が、海水を引いたプールの脇に人を誘うように置かれている。室内では、ミニマリストな居間のそこかしこにピカソの陶器が巧みに配置され、午後まだ早い日差しを浴びている。
この邸宅ヴィラ・サラチェーニは、リカルド・フォルノーニとシャーロット・テイラーというふたりのデザイナーの作品だ。ただ、この建物は現実には存在しない。それはレンダリングソフトで描かれたもので、そのデザインは完全にスペキュラティヴ(思索的)なものなのだ。
ヴィラ・サラチェーニの写真を見て魅了された人々が、予約は可能なのか問い合わせをしてくる。「素晴らしい!」とあるInstagramのユーザーがコメントを残していた。「ここ、借りられますか?」