笑うことで、私たちの体は2つの重要な化学物質を放出する。
1つが、下垂体から分泌されるエンドルフィンで、血液を介して脳や脊髄に運ばれる。ポリペプチドであるエンドルフィンは、脳内のオピオイド受容体と結合して痛みを和らげ、幸福感を引き起こす。実際、人は事前に数分間笑うだけで15%多くの痛みに耐えられることが研究でわかっている。
もう1つ、笑うと脳から放出されるのがドーパミンで、これは多幸感を生む神経伝達物質だ。ドーパミンは学習、意欲、注意力を向上させる。笑いと、それに関与する神経化学物質がもたらす健康上の効果には、免疫機能の改善、ストレスの軽減、痛みに対する耐性の増加、心血管系の健康改善、不安の軽減、安心感、気分の改善などがある。