960 :名無し三等兵:2010/12/10(金) 18:12:32 ID:???

  ローマ大帝国も、ナポレオンの国でさえも、一度戦いに負ければ亡びている。
  私の国のカイゼル陛下にしても、また生前中は神の如く慕われていたヒットラーも、
  イタリアのムッソリーニも、戦いに負けたらすべてそのまま残ることはできない。
  殺されるか、外国に逃げて淋しく死んでいる。
  だから日本の天皇も外国に亡命すると思っていた。
  しかし、そんなことは聞かない。
  だからすでにこの世におられないと思っていた。

  ところが最近、日本から来た記録映画を見て驚いた。
  天皇が敗戦で大混乱の焼け跡を巡っておいでになる姿である。
  しかも、二年もの長い間、北の端から、南の端まで、焼き払われた廃墟を巡って、
  国民を慰めておられる。
  陸軍も海軍もすでに解体されているのに、一兵の守りもないのに、無防備のままで巡っておられる。

  平穏無事なときでも、一国の主権者が、自分の国を廻られるその時には、厳重な守りがなされている。
  それでも暗殺される王様や大統領がある。
  それなのに一切の守りもなく、権力、兵力の守りもない天皇が日本の北から南まで、焼き払われた廃墟を巡る。
  国民を慰める。
  何という命知らずの大胆なやり方であろうか。
  いつどこで殺されるか。
  こう思って映画を見ていた。

  しかし驚いたことに、国民は日の丸の小旗を打ち振って天皇を慰めている。
  こんなに美しい国の元首と国民の心からの親しみ、心と心の結び、
  これはどこにも見られないことである。
  われわれは改めて、日本を見直し、日本人を尊敬しなければならないと思っている。

  オットー・カロン = ドイツ人。 ボン大学教授

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