・現在、日本勢は個数で世界時計市場の約6割を握るが、売上高ではわずかに2割のみ。市場の売上高の7割以上はスイス勢のものだ。しかも、腕時計の世界市場の4割は、個数で3%以下に過ぎない「スイス製機械式腕時計」によって売り上げられている。
・世の大人たちは、なぜ数十万円、数百万円、もしくは1000万円以上ものお金を腕時計にかけるのだろう。そこには「さりげなく、でも自慢したい」「その価値を知っている人にだけわかって欲しい」という心理がある。ゆえに高級腕時計メーカー・ブランドは、マス広告を打つ。買う人向けにというより、それを見る人向けに。だから決して、安っぽい宣伝はしない。買ってもらうための宣伝でなく「あなたは買わない(買えない)でしょうけれどスゴイものなのよ」を伝えるためのものだから。